「授乳中の脱毛はなぜダメなの?」
「出産後はいつから脱毛して大丈夫なの?」
2人目を作る前に脱毛しておきたい、仕事に復帰する前に脱毛を済ませておきたいなど、いろいろな事情があって授乳中の脱毛を考えている方が多いかと思います。
しかし、授乳中は脱毛がNGだといわれることがほとんどです。
今回は、なぜ授乳中の脱毛は避けるべきなのか、いつになれば脱毛しても問題ないのかなどを詳しく解説します。授乳中にできるムダ毛のお手入れ方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
授乳中に脱毛できない3つの理由
授乳中に脱毛を避けるべきといわれているのは、次の3つの理由によるものがほとんどです。
①ホルモンバランスが整っていない
授乳中は通常とは違うホルモンバランスになっています。母乳を出すために必要なホルモンであるプロラクチンは、ムダ毛を濃くする働きがあるため授乳中に脱毛をしても効果が出づらいといわれているのです。
プロラクチンは妊娠していない時期にも分泌されていますが、授乳のタイミングに合わせて分泌量が増えるため、脱毛の効果に影響が出やすいと考えられています。
②トラブルが起きても薬が使えないことがある
脱毛で火傷や肌荒れなどのトラブルが起きた場合、薬の種類によっては授乳中の使用に適さないものがあります。母乳を介して薬の成分が赤ちゃんに渡ってしまう可能性があるためです。
薬を飲むために授乳をやめたり、使いたい薬が使えなかったりすることがあるため、授乳中の脱毛はあまり推奨されていません。
③毛周期が乱れやすい
授乳中はホルモンバランスの変化が大きいため、毛周期が乱れていることがあります。毛周期とは、成長期→退行期→休止期をくり返すことで毛が生えたり抜けたりする一定のサイクルのことです。
脱毛は成長期にあるムダ毛にしか効果がありません。毛周期が乱れると効率的に成長期にあるムダ毛に照射できなくなるため、効果が出づらくなります。
授乳中には避けたいムダ毛の処理方法
授乳中に避けるべきといわれているのは、脱毛だけではありません。
肌に負担をかけることのある自己処理も控えたほうがよいといわれています。
カミソリ
カミソリは肌に大きな負担をかけやすいので要注意です。わずかではありますがムダ毛と一緒に皮膚の表面まで削ってしまうため、肌に負担をかけてしまいます。
授乳中は肌が敏感になっていることが多いので、赤みやかゆみを防ぐためにもカミソリの使用はおすすめできません。
脱毛ワックス
脱毛ワックスは、ワックスをお肌に塗って剥がすことでムダ毛を引き抜くものです。
根元から抜けるのでツルツルが長持ちしますが、肌を強く引っ張るので人によっては赤みやかゆみを感じてしまうことがあるでしょう。
除毛クリーム
除毛クリームはムダ毛を溶かすことで目立たなくするものです。塗って洗い流すだけで根元からムダ毛を取り除けるので愛用している方もいるかもしれません。
しかし、除毛クリームは刺激を感じる方も多いため、肌が敏感になりやすい授乳中の使用は控えましょう。
セルフ脱毛器
セルフ脱毛器(家庭用脱毛器)も授乳中は避けるべきです。多くのメーカーが授乳中には使用しないようにと説明書きに記載しています。
授乳中は肌が刺激を受けやすいため、照射する光の影響でトラブルが起こる可能性があるためです。
授乳中でもOKなムダ毛のお手入れ方法
授乳中に脱毛がNGだとはいわれても、ムダ毛をまったく処理しないわけにはいかないこともあるでしょう。
肌が敏感になっている授乳期でも問題ないとされているお手入れの方法にはおもに次の2つがあります。
電気シェーバー
電気シェーバーは刃がお肌に直接当たらないように設計されていることが特徴です。そのため、授乳中に使用してもお肌にあまり負担がかかりません。
授乳中に自分でムダ毛をお手入れする方法としてはもっとも安全なものなので、基本的には電気シェーバーを使うようにしましょう。
ブライダル脱毛や理容室を利用する
ブライダル脱毛や理容室では、うなじや背中など自分ではお手入れが難しい部分もきれいにムダ毛を取り除いてくれます。
店舗によっていくつかメニューがある場合もありますので、シェービングがメインのものを選んでください。
ブライダル脱毛はお値段が張ることが多いので、理容室でシェービングしてもらったほうがお財布には優しいでしょう。
産後はいつになったら脱毛できる?
出産を終えた後、いつから脱毛していいのかという明確な基準はありません。サロンやクリニックによって時期が決められています。
生理が再開してから
授乳が終わり2~3回生理を迎えたらOKとしているサロンやクリニックが多いでしょう。
生理が2~3回ほどくればホルモンバランスも安定してくることが多いので、一つの基準として採用しているところが多いのです。
授乳が終わってから
授乳が終われば生理が再開していなくても脱毛できるケースもあります。
万が一お肌にトラブルが起きても対処しやすいこと、プロラクチンの分泌量が減るので脱毛に影響はないと考えるところもあるようです。
サロンやクリニックによっては出産直後から脱毛できる
授乳中であっても問題なく脱毛を受けられるサロンやクリニックもあります。ただし、数はあまり多くありません。
どうしても授乳中に脱毛したい場合は、授乳中でも受けられるサロンやクリニックを探してください。
授乳中に脱毛するときの注意点
授乳中でも脱毛できるサロンやクリニックはあります。
だからといって何も気にせず普段通り脱毛を受けていいわけではありません。
授乳中であることを必ず伝える
あらかじめ相談する方がほとんどだとは思いますが、授乳中であることをスタッフに必ず伝えてください。
隠したまま脱毛を受け、なにかトラブルが起きたとしても補償の対象外となる恐れがあります。
保湿をしっかり行う
お肌のバリア機能は、乾燥している状態だと十分に働きません。授乳中はただでさえ刺激を受けやすい状態になっているので、バリア機能が低下しないようにしっかり保湿を行うことが大切です。
とくに冬は湿度が低いため、授乳中かどうかに関係なく乾燥しやすくなります。普段よりも念入りな保湿を行うよう心がけてください。
お肌に異変を感じたらすぐに中止する
授乳中に脱毛できるサロンやクリニックは、いつから脱毛できるか独自の基準を設けてるだけで特別な脱毛器を使用しているわけではありません。赤みやかゆみなどトラブルが起こる可能性は十分にあります。
なにか異変を感じたらすぐに脱毛を中止し、必要に応じて皮膚科を受診したり脱毛を受けたクリニックに相談したりしてください。
授乳中の脱毛に関するQ&A
授乳中は自分のことだけでなく、赤ちゃんへの影響も気になりますよね。最後に授乳中の脱毛に関してよく聞かれる質問にお答えします。
授乳中に脱毛すると母乳に影響はありますか?
母乳に一切影響はありません。そのため、脱毛をしてもいつも通り授乳していただいて大丈夫です。
なぜサロンやクリニックによって授乳中の対応が違うの?
脱毛をしても効果が出にくかったり肌が刺激を感じてしまったりなどのリスクはありますが、大きな危険性があるわけではありません。
しかし、危険性はないといえどもデメリットがあるため授乳中の脱毛は避けるようにとしているところもあります。サロンやクリニックによっていつから脱毛をしていいのか解釈が異なるのです。
授乳中に結婚式に参加予定だけどムダ毛処理はどうしたらいい?
自分で手が届く範囲は電気シェーバーを使い、難しいところはブライダル脱毛や理容室を使うとよいでしょう。
近頃では理容室でもエステのようにお肌のケアまで同時に行ってくれるところもあるので、うまく活用してみてください。
まとめ
授乳中の脱毛がよくないといわれるのは、次の3つの理由があるためです。
- ホルモンバランスが整っていないから
- トラブルが起きても薬が使いにくい
- 毛周期が乱れやすい
どうしてもムダ毛処理を行いたい場合は、電気シェーバーや理容室などを活用しましょう。授乳を終えて生理が2~3回きたら脱毛を受けられることがほとんどです。
あまりおすすめはできませんが、授乳中でも脱毛できるサロンやクリニックに通うのもよいでしょう。授乳中は肌が敏感になっており脱毛効果も出にくいので、できるだけ脱毛は控えるようにしてください。