「授乳中だけどセルフ脱毛してもいいかな?」
「カミソリで気になるムダ毛を処理したいけれど大丈夫?」
赤ちゃんを出産したら、しばらくは授乳する毎日です。1日に何度も授乳する日々から、徐々に授乳回数が減り自分の時間も少し取れるようになると、ふとムダ毛が気になってくる方もいるでしょう。
しかし、基本的に授乳中はセルフ脱毛をはじめ脱毛サロンやクリニックでの施術は控えた方がいいとされています。
今回は、授乳中にセルフ脱毛を控える理由や母乳への影響、おすすめの自己処理方法などを解説します。
そもそも脱毛の光は母乳に影響があるの?
結論からいうと、セルフ脱毛サロンや家庭用脱毛器、脱毛サロン、クリニックで受ける光脱毛やレーザー脱毛の光やレーザーは、母乳へ悪い影響を与えることはありません。
特に、自宅でお手入れできる家庭用脱毛器をお持ちの場合「授乳していても問題ないだろう」と、深く考えずに使用してしまう方もいるでしょう。
脱毛後の母乳を赤ちゃんが飲んでも、影響はないため過度な心配は要りません。
しかし、基本的には授乳中の脱毛は控えるべきとされています。脱毛サロンやクリニックでは、授乳中は断っているところもあるほどです。
授乳中のセルフ脱毛を控える理由とは
ここからは、具体的に授乳中のセルフ脱毛を控える理由について解説します。赤ちゃんに悪い影響はないものの、母体にとってはさまざまなトラブルが起こる可能性があるため注意しましょう。
ホルモンバランスがいつもと異なる
授乳中は、母乳を分泌するために必要なホルモン「プロラクチン」や赤ちゃんの発育を促進するために大切なホルモン「ヒト胎盤性ラクトゲン」の分泌量が通常時と異なると言われています。
ホルモンバランスが乱れていると肌が敏感になりやすいため、いつもなら問題なくお手入れできるセルフ脱毛サロンや家庭用脱毛器などの脱毛器を照射すると、強い痛みを感じたり赤みなどが出たりすることがあり危険です。
また、肌が元々弱い方や敏感肌の方は、さらに肌トラブルが起きるリスクが高まると言えるでしょう。
授乳中に肌トラブルが起きると、赤ちゃんのお世話をしながら治療しなければならず、母体にとっても負担になります。
ホルモンバランスが元に戻るまでは、肌に優しいお手入れを心がけましょう。
一時的に多毛症になっている可能性がある
個人差はありますが、妊娠と出産をすると一時的に毛が増える多毛症になる方がいます。妊娠中にお腹などの毛が濃くなったと感じた方は少なくないでしょう。
これは、先ほどお伝えした母乳を分泌するために必要なホルモン「プロラクチン」の分泌量が増えることが要因だと言われています。
多毛症で普段生えていない毛が増えている場合は、ホルモンバランスが安定すると元に戻る方がほとんどです。
この多毛症の症状が出ている期間に脱毛を進めても期待どおりの脱毛効果を実感するのは難しいでしょう。ムダ毛が減ったと感じても、すぐに生えそろってしまうため、費用や時間もムダになってしまいます。
授乳が終わり、多毛症が落ち着いたころを目途に脱毛をスタートしても遅くはありません。
肌トラブルなどが起きたときに飲める薬が少ない
母体が薬を飲むと、その成分が母乳を通して赤ちゃんの体内に入って影響を与える場合があります。薬によっては問題なく飲めるものもありますが、赤ちゃんのことを考えると躊躇してしまう方が多いでしょう。
自由に薬を飲めない授乳中に、セルフ脱毛によって肌トラブルが起きてしまうと自然に治るのを待つしかありません。薬を服用すれば早く改善されるような症状も、長く耐えることになります。長期間治るのを待っていると、傷や色素沈着などの跡が残ってしまうこともあるでしょう。
育児や授乳による体力の低下
慣れない育児と授乳による睡眠不足や体力低下が原因で、肌への刺激を強く感じてしまう方もいます。通常であれば、肌トラブルの出ない照射レベルであっても、強い痛みや赤み、炎症、かゆみなどを起こすリスクがあるため、授乳期間が終わるまでは体を休めることを優先させましょう。
授乳中の自己処理も控えた方が無難
授乳中は、カミソリや除毛クリーム、ワックス脱毛などの自己処理も肌を傷める原因になるため控えた方が無難です。通常時には問題なかったとしても、授乳中のデリケートな肌は思わぬトラブルが起こる可能性があります。
とはいえ、授乳中でもムダ毛処理はしておきたいと考える方も多いでしょう。
授乳中のデリケートな肌状態のときにおすすめの自己処理アイテムは、電気シェーバーです。電気シェーバーによる自己処理は、脱毛サロンやクリニックでも推奨されている自己処理方法となります。
カミソリと違って、肌に直接刃が当たらないため、肌荒れやケガなどのリスクはとても低く安心です。
電気シェーバーは、顔用や体用、VIO用と部位別に使いやすい製品が販売されています。処理したい部位に合わせて購入してみましょう。
自己処理する場合は入念な保湿ケアを
電気シェーバーが肌に優しいとはいえ、肌への刺激は避けられません。肌を保護するためには、ボディローションとボディクリームなどを使った保湿ケアが大切です。
肌が乾燥していると、外部からの刺激に反応しやすくなるため、かゆみや炎症などを起こす恐れがあります。電気シェーバーを使って自己処理した場合も、しっかり保湿しましょう。
なお、化粧品の成分を確認することも忘れないでください。アルコールなどの肌の刺激になる成分が入っているものは避けましょう。敏感肌用など、マイルドな使用感のものがおすすめです。
授乳後セルフ脱毛を再開するタイミング
授乳後のセルフ脱毛は、肌状態などを見て少しずつ再開していくと良いでしょう。授乳が終わったからといって、肌やホルモンバランスの状態などがすぐに整うとは言い切れません。
また、セルフ脱毛サロンには赤ちゃんを連れていくことができないため、環境的にもすぐに再開できない方もいるでしょう。
脱毛は期間が空いてしまっても、再開して定期的に施術を繰り返せばしっかり脱毛効果を得られます。授乳が終わったからといって無理して再開するのではなく、定期的にセルフ脱毛サロンに通えるようになってから検討してみましょう。
家庭用脱毛器でも同じことが言える
セルフ脱毛には、セルフ脱毛サロンだけではなく自宅でお手入れできる家庭用脱毛器も含まれています。家庭用脱毛器も、セルフ脱毛サロンと同じ光脱毛です。
肌やホルモンバランスなどの状態が整うまでは使用を控え、授乳後少しずつ様子を見ながら再開していきましょう。
体調などに不安がある場合は医師に相談を
授乳後の肌や体調に不安がある場合は、脱毛を再開するまえに医師への相談を優先しましょう。産後から授乳中は、知らず知らずのうちに体への負担が蓄積しているものです。
しっかり休めず体調を崩している方や肌トラブルが改善されない方などは、まずは病院を受診してください。
まとめ
妊娠、出産を経て、授乳している方は、自分が思っているよりも肌がデリケートであったり体力がなかったりします。通常の脱毛サロンやクリニックでは、授乳期間中は施術を休まなければならないほど、照射時の刺激などが強く感じてしまうものです。
これはセルフ脱毛サロンや家庭用脱毛器によるセルフ脱毛も同じことが言えます。スタッフのいないセルフ脱毛は、全て自分で判断して決めなければなりません。
逆に言えば、どんな状態であっても自分が良いと判断すれば脱毛できるため、肌トラブルのリスクが高いとも言えるのです。
セルフ脱毛において、自分を守れるのは自分しかいません。授乳中は、体調がいいからと安易に脱毛するのは控えて、自分の体と肌を労わることを優先しましょう。