セルフ脱毛と聞くと、危険なお手入れ方法だと思う方はいるでしょうか?たしかに、誤った使用方法を繰り返すと、肌トラブルが起きる可能性は高まります。
しかし、脱毛サロンやクリニックのような専門的な技術や知識、資格を保持しているスタッフが施術した場合にも、肌トラブルの事例が起きているのが実情です。
セルフ脱毛だけが危険なお手入れではないとはいえ、素人が照射する部分で不安になるのは当然でしょう。今回は、セルフ脱毛の危険性と共にリスクを回避するためのポイントなどを解説します。
セルフ脱毛の危険性とは
家庭用脱毛器やセルフ脱毛サロンを利用して行うセルフ脱毛は、基本的に脱毛サロンで受けられる光脱毛と同じものです。これらセルフ脱毛器は、正しく使用すれば危険なものではありません。
ムダ毛を抑制した部分に、セルフ脱毛器の照射口を当てて光を照射します。メラニン色素に反応する特殊な光をムダ毛の生えている部分に照射することで徐々に成長が遅くなり、最終的にはカミソリなどの処理が不要になるのが特徴です。
照射する際に、熱さやパチンという刺激を感じる部分で危険なのでは?と思われている方もいるでしょう。また、目を保護するためのゴーグルを着用する点も不安に感じる原因かもしれません。
このような症状や光の眩しさは、通常の脱毛サロンの光脱毛器でも同じです。全ての光脱毛器において、使用方法や注意するべきポイントを守らなければ危険性が高まると認識しておきましょう。
セルフ脱毛が危険だと思われている理由
ここからは、セルフ脱毛が危険だと思われている主な理由を紹介します。ただし、どの理由もセルフ脱毛だけではありません。
肌トラブルのリスク
光脱毛によるお手入れは、火傷や炎症などを起こす可能性があります。ただし、毎回の施術で必ず起きてしまうトラブルではありません。
照射レベルの調整や照射頻度、アフターケアなどを正しく行うことにより 肌トラブルのリスクは大幅に軽減できます。また、 業務用の脱毛器に比べてセルフ脱毛器は、照射出力が低めに調整されている製品がほとんどです。
さらにセルフ脱毛サロンで導入されているSHR方式やHHR方式の脱毛器は、肌への刺激がほとんどありません。ジェルで肌を保護しながら照射できるため、肌トラブルは起きにくくなっています。
素人が照射することへの不安
セルフ脱毛は、脱毛サロンやクリニックのスタッフではなく自分で全て施術する必要があります。知識や技術がないまま照射することへの不安が、セルフ脱毛=危険というネガティブなイメージを持ってしまう原因になっている方もいます。
たしかに、脱毛サロンやクリニックのスタッフは研修を受けて知識と技術を身につけてからお客様の施術に入るのは当然です。しかし、それは照射出力や高い脱毛器であることや医療行為であるからといった一面もあります。
セルフ脱毛器は、あくまで素人が安全にムダ毛ケアできるように調整されている製品です。取扱説明書などに沿って正しくお手入れすれば、特別危険なものではありません。
脱毛サロンやクリニックで起きたトラブルの影響
セルフ脱毛ではなく、脱毛サロンやクリニックでも肌トラブルの事例は多く寄せられているのが実情です。トラブルで多いのは、色素沈着や火傷、ヒリヒリした痛み、赤みなどの肌トラブルとなっています。
引用元:くらしの危険 脱毛施術による危害|独立行政法人 国民生活センターより
脱毛サロンは、医療行為ができないため、照射出力の低い光脱毛のみの施術です。しかし、VIOなどのデリケートな部位の施術時に照射レベルの調整を誤ると火傷や痛みなどのトラブルが起きるケースがあります。
クリニックは、医師や看護師のみが扱える照射出力の高いレーザー脱毛器による施術を受けられます。しかし狭い範囲に一気に強いレーザーを照射するため、痛みを感じるだけではなく火傷や赤みなどを起こすケースが少なくありません。火傷などの肌トラブルは、色素沈着となり長く肌に残ってしまうことがあります。
脱毛サロンやクリニックで施術してもらうからといって、何もトラブルがないとは言い切れないと認識しておきましょう。
セルフ脱毛の危険リスクを回避するためのポイント
家庭用脱毛器やセルフ脱毛サロンで施術する際、危険リスクを回避するポイントがいくつかあります。基本的には、取扱説明書やサロンからの案内に沿って扱えば問題ありません。
さらに注意したいポイントを紹介するので、ぜひお手入れ時の参考にしてみてください。
使用できる部位を守る
家庭用脱毛器とセルフ脱毛サロン共に、照射できる部位と照射できない部位が決められています。確認しておきたいのは、顔とVIOの使用可能範囲です。
顔とVIOは全身のなかでもデリケートな部位であるため、家庭用脱毛器とセルフ脱毛サロンによっては使用できないケースが少なくありません。特に家庭用脱毛器は、顔は鼻から下、VIOはVラインのみの使用のみとしている製品が多くなっています。
なかには、取扱説明書を無視して使用が許されていない部位に照射する方もいますが、火傷などの原因になるため避けましょう。
なお、セルフ脱毛サロンハイジの照射できる部位は、以下のようになっています。
引用元:ご利用の流れ|セルフ脱毛サロン ハイジより
各サロンによって導入している脱毛器が異なります。事前に公式サイトなどで確認しておくと、後悔することなくお手入れできるでしょう。
照射レベルは適切に調整する
照射レベルは、お手入れする部位によって適切に調整しましょう。毛量が多く光が強く反応する部位や、Vラインや顔のようなデリケートな部位などは、照射レベルを低めに調整しないと火傷や炎症、痛みの原因になります。
家庭用脱毛器は、照射口を肌に密着させると自動で照射レベルを調整してくれる機能が付いている製品を活用するのもおすすめです。
セルフ脱毛サロンの脱毛器も、照射レベルの調整を自分で行わなければなりません。基本的には、マニュアルに沿って操作すれば問題ありません。
なお、照射レベルはパチンとした痛みに耐えられる程度を目安にしましょう。我慢できない程の痛みを伴う場合は、照射レベルが高すぎる可能性があるため下げてください。
自己処理を忘れずに行う
セルフ脱毛器を照射する前に、照射する部位のムダ毛は自己処理しましょう。ムダ毛が長いまま照射すると、熱が肌表面にこもってしまうため、火傷や炎症などを起こす原因になります。
照射時のムダ毛の長さは、1~2mm程度が理想です。照射する直前に自己処理しても構いませんが、処理時に肌トラブルが起きた場合は照射できなくなるため、前日までに済ませておくと良いでしょう。
肌を冷やしながら照射する
熱さや刺激を軽減させるために、タオルで巻いた保冷剤や冷たいタオルで肌を冷やしながら照射しましょう。何もせずに照射するよりも、熱さや刺激を大幅に軽減できます。
家庭用脱毛器の場合、冷却照射機能が付いている製品だと、肌を冷やしながら照射できるため便利です。セルフ脱毛サロンの脱毛器は、肌に冷たいジェルを塗ってから照射するだけではなく、元々刺激を感じにくい仕様であることがほとんどです。
アフターケアを行う
火傷や炎症、痛みなどを防ぐためには、照射後のアフターケアがとても大切です。アフターケアは、冷却と保湿の2つを行いましょう。
照射後の肌は、熱がこもっていて乾燥しやすい状態です。まずは、肌を鎮静させるためにタオルで包んだ保冷剤で冷やしましょう。ヒリヒリした痛みやほてりなどが落ち着いたら、ボディローションとボディクリームでしっかり保湿してください。
アフターケアを怠ると、刺激から肌を守っているバリア機能が低下してしまい、肌状態が悪化してしまう恐れがあります。火傷や炎症、赤み、乾燥、ひび割れなどが起きている肌は、脱毛器の使用ができずお手入れを中断しなければなりません。
安全性を高めてスムーズにお手入れするためにも、毎回必ずアフターケアを行いましょう。
まとめ
セルフ脱毛は、正しくお手入れを行えば危険リスクを回避できます。また、セルフ脱毛以外にも、通常の脱毛サロンやクリニックにおいても火傷や色素沈着などの肌トラブルの事例があるのが実情です。
自分で全ての施術を行うセルフ脱毛だからこそ、取扱説明書などを確認して正しく脱毛器を使用し、危険のないお手入れを心がけましょう。
照射レベルの調整や自己処理、アフターケアなども、セルフ脱毛を進める上ではとても大切です。肌を危険から守るためにも、今回の内容を参考にお手入れを進めていきましょう。