埋没毛とは、皮膚の内側で毛が成長している状態のことです。毛が皮膚に埋もれていることから、埋もれ毛とも呼ばれています。
埋没毛の状態でセルフ脱毛器の光を照射しても、残念ながら効果は得られません。皮膚の表面に毛が出てこないと、抑毛効果は発揮されないため、埋没毛にならないように予防しておくことも大切なポイントです。
今回は、埋没毛になる原因や対処法、予防方法を解説します。これからセルフ脱毛を始める方もすでに始めている方も、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも埋没毛とは?
埋没毛とは埋もれ毛とも呼ばれており、本来皮膚表面に伸びて生えているものが皮膚内部で成長して埋もれてしまっている状態のことを指します。
なんらかの原因で毛穴が塞がってしまうと皮膚表面に出たくても出られなくなり、皮膚内部で成長するしかなくなってしまうのです。
皮膚の内部に黒い毛が生えているため、透けて見えてしまうケースも多くあまり見た目もよくありません。
気になるからと処理しようとしても皮膚内部に生えている毛であるため、容易にはできないのがネックです。
埋没毛になりやすい部位
埋没毛は、気が付くとできてしまっている場合もあります。特に、埋没毛ができてしまうのが以下のような部位です。
- 脇
- 膝
- 腕
- VIO
上記のような、毛が太くて皮膚が薄く柔らかい部位は埋没毛ができやすい部位となります。
セルフ脱毛や自己処理するときに皮膚内部に黒い毛が埋もれていたら、埋没毛でることがほとんどです。
埋没毛によるリスク
埋没毛は、皮膚内部に毛が伸びているだけではありますが、気になるリスクもあります。
まずは、見た目が気になる点です。きちんと自己処理をしているにもかかわらず、皮膚から透けて黒い毛が見えてしまうため、目立ったり汚く感じたりするでしょう。
なかには、皮膚内部でグルグルとした形に巻かれてしまうこともあり、場所によっては目立ってしまい見た目も気になります。
また、埋没毛が原因で炎症を起こす場合もあり、悪化すると毛嚢炎になってしまうことも。
毛嚢炎は、毛根を包んでいる部分が炎症を起こしている状態です。
炎症が進むと、ニキビと似たような見た目となり、赤く腫れ膿が溜まり痛みを伴います。
埋没毛の原因とは?
ここからは、埋没毛ができる具体的な原因を紹介します。なぜ埋没毛ができてしまうのか分かれば、日常生活で予防することも可能です。
少しの心がけで、埋没毛ができる確率を下げることができるので見ていきましょう。
カミソリや毛抜きなどの自己処理
ムダ毛をカミソリや毛抜きなどで自己処理していると、埋没毛ができやすくなります。
カミソリは、ムダ毛と一緒に肌の表面も削ってしまうため、傷ができてしまうことがあります。
傷ができた毛穴はかさぶたを作り角質が厚くなるため、毛が皮膚表面に出てこれなくなり埋もれてしまうのです。
特に、刃こぼれを起こしているような古いカミソリは見た目よりも肌に傷がつくため使用を避けましょう。
毛抜きも、毛を引き抜くときに皮膚や毛穴に傷がつきかさぶたができてしまう場合があり埋没毛になってしまいます。
脇やVIOなどは、太くて硬い毛が多く生えているだけではなく皮膚も柔らかいため注意が必要です。
肌の乾燥
肌の乾燥も埋没毛になる原因です。
頻繁に自己処理を繰り返していると、皮膚はダメージを受け続けて乾燥しやすくなります。
また、肌が乾燥していると肌の生まれ河変わりサイクルであるターンオーバーが乱れていき、古い角質が厚くなり毛穴が埋もれていくことに。
結果的に、毛が皮膚表面に出られず埋もれてしまい埋没毛になってしまいます。
肌の乾燥を防ぐためには、頻繁な自己処理を控えることが大切です。
セルフ脱毛すると埋没毛になるって本当?
結論からいうと、セルフ脱毛は埋没毛の主な原因にはなりません。
セルフ脱毛サロンや家庭用脱毛器は、脱毛サロンの光脱毛と仕組みは同じです。
むしろ、セルフ脱毛を進めていくことでムダ毛の成長が遅くなっていくと、自己処理の頻度が少なくなり埋没毛のリスクは減っていきます。
埋没毛に悩んでいる方こそ、自己処理頻度を減らすためにセルフ脱毛を始めると良いでしょう。
ただし、セルフ脱毛前に行うカミソリによる自己処理が原因で埋没毛を引き起こす可能性は十分考えられます。
セルフ脱毛で埋没毛にならないようにするためには、カミソリではなく電気シェーバーを使って自己処理をしましょう。
セルフ脱毛を始めて埋没毛ができたときの対処法
セルフ脱毛を始めても、すぐに抑毛効果を実感できるとは限りません。抑毛効果に関しては個人差もあるため、想定していたよりも長く時間がかかる方もいるでしょう。
万が一、長く目立った効果が出ない場合は、自己処理を続けていく必要も出てきます。その自己処理によって埋没毛ができてしまった場合、適切に対処して改善しなければなりません。
セルフ脱毛中に埋没毛ができたときの、適切な対処方法を3つ見ていきましょう。
基本的には放置でOK
埋没毛ができてしまったら、基本的にはそのまま放置で構いません。埋もれている毛は、皮膚の生まれ変わりで徐々に毛が表面に出てきます。
逆に、埋没毛を気にして必要以上に触ってしまうと、肌トラブルを起こす原因になります。毛が埋もれているだけであれば、自然と毛が表面に出てくるまで待つのがベストです。
ピンセットなどで引き出すのは避ける
なかには、埋没毛の見た目が気になるからとピンセットなどで無理に皮膚を傷つけて引き抜く方もいます。
しかし、このときに埋もれた毛を引き出せても、その後生えてくる毛が埋没毛になる可能性もあるためおすすめできません。
また、毛を引き抜くときに細菌が侵入してしまい毛嚢炎ができるリスクもあります。
毛嚢炎は、完治後色素沈着など痕が残る場合もあるため、ピンセットの使用は控えましょう。
改善しない&毛嚢炎になったら皮膚科も検討
基本的には、埋没毛は皮膚の生まれ変わりと共に皮膚表面に出て、毛の生え変わりで抜けていきます。また、皮膚表面に出てきた毛はセルフ脱毛の光に反応するため、抑毛効果も得られます。
しかし、なかにはピンセットや手で必要以上に触ってしまったなどして、悪化して毛嚢炎になる方もいるでしょう。
なかなか埋もれ毛が皮膚表面に出てこなくて困っている方もめずらしくありません。やはり見た目にも気になるため、できれば早めに改善したいものです。
埋没毛が悪化したり改善されなかったりするときは、皮膚科に相談してみましょう。適切な治療や薬の処方をしてもらえるため、早期の改善が期待できます。
埋没毛の予防方法
セルフ脱毛を行うにあたって、埋没毛はないに越したことはありません。埋没毛に光を照射しても、抑毛効果が得られないからです。
セルフ脱毛を始める方や現在セルフ脱毛を行っている方は、埋没毛ができないように日頃から予防を心がけましょう。
主な埋没毛の予防方法を3つ紹介します。
カミソリや毛抜きなどを使わない
カミソリや毛抜きなどは、埋没毛の原因のひとつです。セルフ脱毛を始めたら、電気シェーバーで自己処理しましょう。
電気シェーバーは、カミソリと違って肌に刃が当たらず、皮膚表面のムダ毛を振動でカットしてくれるものです。
カミソリに比べると肌へのダメージも最小限になっており、埋没毛のリスクも大幅に軽減できます。
電気シェーバーは、顔用・体用・VIO用と、使用する部位合わせて適している製品が販売されています。基本的には、顔用があれば全身の処理ができますが、効率が良くなるため部位ごとに揃えてみてもよいでしょう。
定期的に角質ケアを行う
埋没毛は、古い角質に覆われて毛が埋もれているため、定期的に角質ケアを行うことで予防できます。
ピーリングやスクラブといった、角質ケアアイテムを使って1~2週間に1回程度の頻度でお手入れしましょう。
なお、角質ケアはセルフ脱毛前後は肌への負担が大きくなるため避けてください。セルフ脱毛後1週間ほどを目安にお手入れしましょう。
保湿ケアを行う
乾燥している肌は、肌の生まれ変わりサイクルであるターンオーバーが遅れてしまい、角質が厚くなっていきます。肌も硬くなり、皮膚の正面に毛が出にくい状態になってしまうため注意が必要です。
ターンオーバーを促し柔らかい肌を保つためには、化粧水や乳液、ボディローション、ボディクリームを使った保湿ケアをしましょう。
セルフ脱毛をスムーズに進めるためにも、保湿ケアは大切になってきます。
まとめ
埋没毛は、セルフ脱毛ではなくセルフ脱毛前の自己処理が原因でできてしまう場合があります。
カミソリや毛抜きを使用すると、埋没毛のリスクが高まるため、電気シェーバーを使用しましょう。
また、悪化すると毛嚢炎になって痛みを伴う場合があります。なかなか改善しないときや悪化してしまったときは、皮膚科に相談してみてください。
なお、埋もれている毛に光を照射しても効果は得られません。埋もれ毛が皮膚表面に毛が出てきたら、改めて照射しましょう。