セルフ脱毛サロンや家庭用脱毛器を使うセルフ脱毛と脱毛サロンは、どちらも光脱毛という部分は共通しています。異なるのは、光の出力です。
セルフ脱毛は、誰でも手軽にムダ毛ケアができるように、出力が低めに調整されている製品が多くなっています。ここで気になるのは、セルフ脱毛による抑毛効果です。低出力と聞くと、あまり効果を得られないのでは?と思う方もいるでしょう。
今回は、セルフ脱毛の出力や脱毛サロンとの違いなどを解説します。
セルフ脱毛の出力とは?
セルフ脱毛の出力とは、光のエネルギー量です。セルフ脱毛の出力の場合は、ムダ毛に照射する光エネルギーの量の多さとなり、基本的には「J(ジュール)」で表記されています。
セルフ脱毛器の種類によって異なりますが、一般的にメラニン色素に反応するIPLという光を照射することでムダ毛の成長を抑制するのがセルフ脱毛です。
成長を抑制するためには適切な出力でお手入れすることが大切であり、あまりにも低い出力だと思ったような効果が期待できません。
出力が最も高いのはクリニックの医療レーザー脱毛器!
セルフ脱毛の他にも、脱毛サロンやクリニックでムダ毛ケアの施術を受けられます。この3つの中で最も高い出力で照射できるのは、クリニックの医療用レーザー脱毛です。
狭い範囲に一気に高出力のレーザーを照射して抑毛するため、効果を実感しやすいお手入れ方法でもあります。出力の高さから、医師や看護師の有資格者しか扱えないため、施術を希望する場合はクリニックを受診しましょう。
セルフ脱毛と脱毛サロンの出力の違い
一般的に、セルフ脱毛とは自宅でムダ毛ケアができる家庭用脱毛器と自分で施術するセルフ脱毛サロンの2つです。仕事や育児、介護などで脱毛サロンやクリニックに通えない方や、スタッフに体や顔を見られることに恥ずかしさを覚える方などから、セルフ脱毛は人気があります。
セルフ脱毛と脱毛サロンのどちらも光脱毛であることは共通していますが、照射する光の出力に違いがあり脱毛サロンの方がセルフ脱毛よりも出力は高めに調整されていることがほとんどです。
セルフ脱毛は、取扱説明書やセルフ脱毛サロンの案内などを確認すれば誰でも簡単に操作が可能です。そのため、専門知識や技術がない人でもトラブルなく施術できるようにするために、家庭用脱毛器とセルフ脱毛サロンの脱毛器は低めの出力に調整されています。
一方、脱毛サロンは研修などを経て専門知識と技術を得たスタッフが操作するため、出力はセルフ脱毛よりも高いのが一般的です。
高出力の方が抑毛効果が高いというのは本当?
単純に考えれば、高い出力の光を照射した方が抑毛効果は高まります。とはいえ、極端に出力を高くすればいいというものではありません。
「脱毛サロンに通えない分、高い出力で照射しよう」と、無理にレベルを高くしてしまうと以下のような肌トラブルが起きる可能性があります。
- 火傷
- 炎症
- ヒリヒリした痛み
- 乾燥
- かゆみ
- 発疹
上記のような肌トラブルが起きてしまうと、元の肌状態に戻るまでセルフ脱毛を中止しなければなりません。肌トラブルを避け、なおかつセルフ脱毛の抑毛効果を十分に発揮させるためには、無理に出力を高めず適切に調整することがとても大切です。
出力の弱いセルフ脱毛でも抑毛効果は期待できる?
脱毛サロンと比べて出力の低いセルフ脱毛だと、抑毛効果が出ないと考える方もいるでしょう。結論から言うと、家庭用脱毛やセルフ脱毛サロンによるセルフ脱毛でも抑毛効果は期待できます。
必要な照射回数と期間
セルフ脱毛サロンと脱毛サロンの光脱毛は、どちらも抑毛効果を得るまでに12回以上の照射が必要です。照射4回以上で少しずつムダ毛の変化がで始め、12回以上照射することで自己処理しなくてもムダ毛の目立たない肌を保てることが期待できます。
セルフ脱毛器の種類によっても異なりますが、2週間に1回程度のペースで照射を繰り返すと約半年間でお手入れ完了です。
セルフ脱毛完了後は、元のムダ毛の量が生えそろうことはほとんどありません。1年、2年メンテナンスとしてムダ毛が気になるときに照射する必要はあるでしょう。
セルフ脱毛の適切な出力調整方法
セルフ脱毛の抑毛効果を十分に発揮させるためには、適切な出力調整が必須です。とはいえ、初めてセルフ脱毛をする場合、どのように調整すればいいか分からない方もいるでしょう。
今回は、基本的な出力調整方法を4つ紹介します。
初めてセルフ脱毛する場合は低い出力から始める
セルフ脱毛を含め、脱毛サロンやクリニックなどで施術を受けたことがない場合は、低い出力からお手入れを始めましょう。照射レベル1から始めて、肌や刺激などの様子を見ながら少しずつ出力上げていくと、大きなトラブルなどなく進めていけます。
肌が弱い方や敏感肌の方は、二の腕の内側などでパッチテストとして1ショット照射して様子を見るのもおすすめです。
VIOや脇などは低めの出力で照射する
VIOや脇などの毛量が多く毛が太い部位は、脱毛サロンより低い出力のセルフ脱毛器の光でも強く反応するため、炎症や赤みなどのリスクを考慮して低めの出力に調整しましょう。
VIOや脇などは、お手入れを進めて毛量が減り毛が細くなると痛みなども和らいでいきます。しのときのVIOや脇の毛量や毛の太さなどの状態によって、徐々に出力を高めていきましょう。
照射レベル自動調節機能を活用する
家庭用脱毛器によっては、照射口を肌に密着させると自動で適切な出力に調整してくれる「照射レベル自動調節機能」が備わっています。この機能を活用すると、初めてセルフ脱毛する方でも簡単に適切な出力に調整することが可能です。
- 肌の色が明るい部位やムダ毛の少ない部位は高めの出力
- VIOや脇、色素沈着のある部位は低めの出力
このように、自動で読み取って適切な出力に調整するため、肌トラブルなども起こしにくくなります。
痛みや刺激を無理なく我慢できる照射レベルに合わせる
セルフ脱毛サロンや照射レベル自動調節機能が備わっていない家庭用脱毛器の場合は、自分で適切な出力に調整する必要があります。適切な出力の目安は、痛みや刺激を無理なく我慢できる照射レベルです。
最初から高い出力で照射するのではなく、低い出力から徐々に我慢できる程度の照射レベルまで高めていきましょう。
出力調整しても痛みが強い場合はどうすればいい?
痛みの感じ方には個人差があるため、適切な出力であっても我慢できない場合もあるでしょう。特に、刺激を感じやすいVIOは痛みが強く出るため注意が必要です。
セルフ脱毛の痛みを軽減させるための4つのポイントを紹介するので、取り入れてみてください。
自己処理を丁寧に行う
セルフ脱毛前には、ムダ毛を電気シェーバーで自己処理します。自己処理をする際は、剃り残しのないように丁寧に行いましょう。
ムダ毛が残っている部分は、光が強く反応するため痛みが強くなってしまいます。そして、ムダ毛が残っていると熱が肌表面にこもってしまい、火傷や炎症などのリスクが高くなる原因にもなり危険です。
痛みや肌トラブルを軽減させるためにも、丁寧な自己処理を心がけましょう。
照射前に保冷剤などでしっかり冷やす
照射前に、タオルで包んだ保冷剤や冷たいタオルなどでしっかり冷やしましょう。照射部分を冷やすだけで、大幅に痛みを軽減できます。また、冷却すると、痛みを軽減するだけではなく火傷や炎症などの肌トラブルも起こりにくくなります。
なお、脱毛器によっては肌を冷やしながら照射できる冷却機能が備わっているため、必ずしも冷やさなければいけないということではありません。
日頃から保湿ケアを徹底する
保湿されている肌は、外部の刺激から肌を守るバリア機能が高く、照射時の痛みが少なくなります。逆に、乾燥している肌はバリア機能が低下している状態です。
バリア機能が低下していると、痛みが強くなったり肌トラブルを起こしやすくなったりするため、日頃から保湿ケアを徹底しましょう。普段保湿しないようなVIOや脇なども、忘れずに保湿ケアするように心がけてください。
紫外線対策を行う
日焼けをしている肌は、軽度の火傷を負っている状態とほとんど変わりません。少しの刺激でも痛みの原因になるため、セルフ脱毛を中止しなければならないケースもあります。
セルフ脱毛を始めたら、日頃から日焼け止めクリームや日傘などを使って紫外線対策を行いましょう。
まとめ
セルフ脱毛の効果を高めるには、適切な出力で照射することが大切です。適切な出力は、照射する部分によっても異なるため、部位を変えるごとに調整しましょう。
セルフ脱毛器は、脱毛サロンやクリニックの脱毛器と比較すると出力は低く調整されています。そのため、抑毛効果に不安を覚える方もいますが、12回以上の照射を定期的に行うことで満足できる結果を得られます。
無理に高出力で照射するのは避け、適切な出力を守りコツコツとセルフ脱毛を進めていきましょう。