セルフ脱毛といえば、自宅で手軽にできる家庭用脱毛器が主流です。脱毛サロンやクリニックに通わずに、自分の都合に合わせて脱毛できるため注目されている脱毛方法として定番化してきています。
しかし、セルフ脱毛は手軽にできる反面、肌トラブルや毛穴トラブルなどのリスクもあることを知っておかなければなりません。安易に家庭用脱毛器で脱毛を始めずに、肌トラブルなどが起きる原因や対策方法などを確認してから施術しましょう。
今回は、セルフ脱毛に潜むリスクについて解説します。
セルフ脱毛の代表的なリスクとは
セルフ脱毛によって起きてしまう恐れのあるリスクには、さまざまなものが挙げられます。セルフ脱毛で考えられる主なリスクは、主に4つの症状です。どのような症状が挙げられるのか、早速見ていきましょう。
火傷
セルフ脱毛において、火傷するリスクはゼロではありません。セルフ脱毛で使用する家庭用脱毛器は、メラニン色素に反応する光をムダ毛に照射します。この光は、メラニン色素に反応すると熱に変わり毛根にある発毛組織にダメージを与える特殊なものです。
ワキやひざ下、Vラインなど、ムダ毛の色が黒く濃いほど光は強く反応するため、熱さや痛みが他の部位よりも増すことがあります。熱さを強く感じる部位ほど、火傷のリスクは高まるため注意が必要です。
さまざまな肌トラブル
セルフ脱毛で起きてしまうリスクは、火傷だけではありません。その他にも、以下のような肌トラブルが起きる恐れがあると考えておきましょう。
- 炎症
- 赤み
- 乾燥
- ヒリヒリとした痛み
- かゆみ
- 火照り
このような肌トラブルはセルフ脱毛に限らず、脱毛サロンやクリニックでの施術でも起きる恐れがある症状です。基本的に、脱毛は毛根へ熱を与えるものなので肌トラブルが起きやすくなっています。
イメージしやすいのは、日焼けをしたときの肌状態です。紫外線を多く浴びてしまうと、上記のような肌トラブルが起きてしまいます。脱毛器の光を浴びたお肌は、日焼けしたときの肌状態に近いと考えておくとよいでしょう。
埋没毛と毛嚢炎
セルフ脱毛のリスクは、お肌に現れる症状だけではなく毛穴トラブルにも注意しなければなりません。特に、埋没毛(まいぼつもう)と毛嚢炎(もうのうえん)はセルフ脱毛や自己処理など、ムダ毛ケアにおいて代表的な毛穴トラブルです。
これらの毛穴トラブルの原因は、セルフ脱毛前の自己処理である場合が多いです。特に、カミソリで頻繁にムダ毛処理をしていると、毛穴や皮膚が傷つき埋没毛ができやすくなります。
傷から毛穴に雑菌が侵入して炎症を起こすことで発生するのが毛嚢炎です。ニキビのような痛みやかゆみ、赤みが現われ、悪化すると完治するまで時間がかかってしまうこともあります。
照射漏れ
セルフ脱毛の場合、施術者はプロではなく自分自身です。そのため、照射できているようでできていないケースも多く、一部分だけ毛が生えてきてしまう照射漏れを起こす方が少なくありません。特に、背中や太ももなど照射範囲が広い部位は照射漏れが起きやすくなっています。
脱毛後数日経つと、照射できていなかった部分のみ毛が伸びてくるのですぐに気づくでしょう。また、照射漏れに関しては脱毛サロンやクリニックでもめずらしいものではありません。そのため、素人の施術で照射漏れのリスクを完全に防ぐことは難しいと考え、気づいたら再照射して対処しましょう。
なぜセルフ脱毛には多くのリスクが潜んでいるの?
セルフ脱毛に多くのリスクが潜んでいる理由を3つ紹介します。セルフ脱毛ならではの原因もあるため、施術する際は注意が必要です。
照射レベルの調整が適切ではない
脱毛サロンやクリニックでは、脱毛のプロがお肌や毛の状態から適切なレベル調整を行っています。しかし、家庭用脱毛器の場合は自分で判断していくため「早く脱毛を終わらせたい」という気持ちから強めに調整する方が一定数いるのも事実です。
例えば、本来照射レベル3で施術しなければならないところを照射レベル5で施術すると、火傷や炎症、痛みなどのリスクが高まります。照射レベルを無理にあげても、脱毛効果に大きな変化はなく、肌トラブルが起きた場合は脱毛を中止しなければなりません。
セルフ脱毛において、照射レベルの調整はとても大切な作業であると認識しておきましょう。
事前処理が十分にできていない
家庭用脱毛器で照射するまえには、ムダ毛をシェービングします。これを事前処理と呼び、脱毛サロンやクリニックでも必ず行うべき大切な脱毛の準備作業です。
ここを適当に済ませてムダ毛が残っている状態で照射すると、光が強く反応してしまうため火傷や炎症などの肌トラブルを起こします。
実際に、脱毛サロンやクリニックでは、ムダ毛が残っている部分は照射を避けたり断られたりする程シビアなものです。リスクを下げるためにも事前処理はしっかり行い、ムダ毛のない状態で照射しなければなりません。
アフターケアをしていない
照射が終わったら、必ずアフターケアをしてお肌を整えなければなりません。照射後のアフターケアは冷却と保湿になります。
照射後のお肌は、熱がこもっていて刺激に敏感なデリケートな状態です。そのまま放置していると、乾燥が進んだり炎症を起こしたりなど肌トラブルが起きやすくなるため忘れずに行いましょう。
脱毛のリスクがあるのはセルフ脱毛だけではない
脱毛サロンやクリニックでの脱毛も、セルフ脱毛と同じようなリスクが潜んでいます。独立行政法人国民生活センターが行った調査によると、脱毛サロンとクリニックで脱毛を受けたあとに、火傷や痛み、ヒリヒリ感などが起きてしまったという経験を持つ方がいました。
引用元:なくならない脱毛施術による危害|独立行政法人国民生活センターより
このように、脱毛は家庭用脱毛器だけではなくプロによる施術でも危険が潜んでいるものです。そのため、十分な知識や技術力のない素人がセルフ脱毛する際は、取扱説明書を熟読し丁寧に施術する必要があると認識しておきましょう。
セルフ脱毛のリスクを下げるにはどうすればいい?
セルフ脱毛はリスクの多い怖いものと感じる方がいるかもしれませんが、適切な施術を心がければ大きなトラブルは防げます。
セルフ脱毛のリスクを下げるための、6つのポイントを見てみましょう。
照射レベルは低いレベルからスタートする
家庭用脱毛器の照射レベルは、最も低いレベルから徐々に上げていきましょう。最初から高い照射レベルで照射していくと、痛みが強く火傷する恐れがあるため危険です。
また、お肌が弱い方や初めて脱毛する方などは、二の腕の内側などにテスト照射してみましょう。この際も、照射レベルは低く調整してください。お肌の変化を確認して問題なければ、他の部位にも照射していきましょう。
事前処理はしっかり行う
照射する部位のムダ毛は、しっかりシェービングしておきましょう。事前処理の際は、カミソリではなく電気シェーバーを使うと、お肌への刺激を軽減できるためおすすめです。埋没毛や毛嚢炎といった、毛穴トラブルも起きにくくなります。
シェービングする際は、お風呂上りなどムダ毛が柔らかくしてから行うと処理しやすくなります。
なお、事前処理には毛抜きや脱毛テープなど毛穴から毛を抜く方法は避けましょう。毛穴から毛がなくなると、照射しても脱毛効果が得られません。
ほくろや痣の部分はシールなどで隠す
火傷のリスクを下げるために、ほくろや痣などは全て隠しましょう。100均にある白の丸いシールを使うと楽ですが、手元にない場合はコンシーラーや絆創膏などで隠しても構いません。
脱毛前後は運動や飲酒などを避ける
運動や飲酒など、血行が良くなり体温が上がる行動は肌トラブルが起きる原因になるため脱毛前後は避けましょう。
くわしくは、こちらの記事にまとめているので参考にしてみてください。
セルフ脱毛前後のお酒は避けよう!飲酒NGの理由と飲んでしまったときの対処方法
アフターケアは必ず行う
照射後は、必ずアフターケアを行ってお肌を整えましょう。まずは、清潔なタオルで包んだ保冷剤で照射した部位のほてりを抑えます。しっかり冷やすと、照射による炎症や痛み、かゆみなどのリスクを下げることが可能です。
その後、低刺激タイプのボディローションとボディクリームで保湿しましょう。水分と油分を補うことでお肌が潤い、バリア機能も高まります。
冷却に関しては、照射前にも行うことで火傷や炎症、痛みのリスクを下げられるので取り入れましょう。
皮膚科を受診しよう
セルフ脱毛で起きてしまった肌トラブルを長く放置していると、色素沈着が残ったり悪化したりする恐れがあります。数日様子を見ても症状が改善されない場合は皮膚科を受診しましょう。適切な処置や薬を処方してもらえるので、指示されたとおりに対応してください。
家庭用脱毛器が不安ならセルフ脱毛サロンを検討してみよう
家庭用脱毛器は家庭用に照射出力が調整されていますが、毛根にダメージを与える脱毛です。必然的に、高温の熱を与えることになるため刺激が強くなってしまいます。つまり、火傷や炎症、赤み、ヒリヒリ感などのリスクが高くなるため注意しなければなりません。
セルフ脱毛サロンは、低温の熱でバルジ領域にダメージを与える脱毛機を導入しているところが多いため、お肌への刺激が少なくなっています。
引用元:セルフ脱毛サロンハイジ公式サイトより
また施術は自分で行いますが、店内にはスタッフがいるため、何かあれば相談できるところも安心です。
医療行為はできませんが、お肌の症状から適切な対処方法を教えてもらえるため、自宅で行う家庭用脱毛器による脱毛よりもリスクを下げられるでしょう。
適切に行えばリスクの少ないセルフ脱毛が可能です!
脱毛は、セルフ脱毛に限らず肌トラブルや毛穴トラブルのリスクがあります。しかし、照射レベルの調整や事前処理、アフターケアなどをしっかり行えば、リスクを下げることが可能です。
家庭用脱毛器やセルフ脱毛サロンでのセルフ脱毛は、忙しい方でも続けやすくとても効率良く脱毛が行えます。ぜひリスクを恐れ過ぎず、セルフ脱毛を始めてみてくださいね。