セルフ脱毛器は、自宅やセルフ脱毛サロンで使える脱毛器のことです。セルフ脱毛器は、体を見られることなく自由に脱毛できるため、近年注目されています。
手軽に脱毛できる反面、セルフ脱毛器の正しいやり方をよく知らない方もいるのではないでしょうか?
「思ったような効果が出ない」「やり方が分からないから不安」といった方へ向けて、セルフ脱毛器のやり方やポイント、注意点を解説します。
セルフ脱毛器の基礎知識から確認しよう
セルフ脱毛器のやり方を学ぶ前に、基礎知識を確認しましょう。セルフ脱毛器の種類と仕組み、お手入れのペースから解説します。
セルフ脱毛器を使う方法は2つ
セルフ脱毛器、つまり自分で脱毛器を使ったお手入れができるのは、家庭用脱毛器とセルフ脱毛サロンの2つの方法から選べます。どちらも、脱毛器の操作をするのは自分自身です。
それぞれ特徴が異なるため、希望に合う方法を選びましょう。
【家庭用脱毛器】
家庭用脱毛器は、脱毛サロンで施術が受けられる光脱毛のマシンを家庭用に調整したものです。取扱説明書に書かれているとおりに操作すれば、誰でも簡単に抑毛できます。
家庭用脱毛器のなかには、脱毛サロンと同レベルの照射出力を発揮できるものもあるため、近年自宅で脱毛したい方に人気です。
また、家庭用脱毛器は基本的に光脱毛となっています。レーザー方式の家庭用脱毛器もありますが、トリアというメーカーからしか販売されていません。なかには「レーザー脱毛器」と記載されている光脱毛器があるので注意しましょう。
【セルフ脱毛サロン】
セルフ脱毛サロンは、無人の脱毛サロンです。基本的にスタッフは施術しないため、全て自分で行います。扱っている機械は、SHR方式脱毛器もしくはHHR方式の業務用脱毛器です。どちらも光脱毛となり、お肌への刺激を抑えた仕様となっています。
業務用なので、脱毛効果は脱毛サロンと変わりません。施術者がスタッフではなく自分になっただけなので、サロンクオリティーの脱毛を希望する方はセルフ脱毛サロンを利用しています。
脱毛器の使い方は、事前に説明があるサロンや取扱説明書があるなど、サロンによってさまざまです。お試し体験が用意されているサロンもあるので、まずは公式サイトをチェックしてみましょう。
セルフ脱毛器の仕組み
セルフ脱毛器は、毛根にある毛乳頭(もうにゅうとう)とバルジ領域にアプローチすることで、ムダ毛の成長を抑制します。毛乳頭は毛を成長させて伸ばす部分、バルジ領域は発毛の司令塔です。
毛乳頭とバルジ領域、どちらが欠けても毛は成長できません。家庭用脱毛器とセルフ脱毛サロン、どちらもこれらの組織を熱によって弱らせて脱毛効果を発揮します。
基本的に、家庭用脱毛器には毛乳頭にダメージを与えるIPL方式の脱毛方法です。一方、セルフ脱毛サロンはバルジ領域のみにダメージを与えるSHR方式とバルジ領域と毛乳頭どちらにもダメージを与えるHHR方式が主流です。
バルジ領域は、低温でも十分ダメージを与えることができるためIPL脱毛よりも刺激が少なくお肌に優しい脱毛が行えます。
お手入れペースは2〜8週間に1回
セルフ脱毛器によるお手入れは、2~8週間に1回のペースを目安にしましょう。これは、毛の成長サイクルである毛周期が関係しています。
毛周期は、以下のイラストのように成長期・退行期・休止期の3つのサイクルを繰り返しています。
基本的に、毛乳頭にダメージを与えて脱毛するセルフ脱毛器は成長期の毛にアプローチします。成長期の毛に光を照射すると、毛乳頭までダメージを与えられるからです。
しかし、退行期は毛乳頭から毛が離れているため照射しても効果はありません。休止期は毛穴から毛がない時期なので効果が出ないのは当然です。
成長期の毛に効率よくアプローチするためには、毛周期に合わせて2~8週間ごとに照射するのがおすすめ。部位によって毛周期は異なりますが、このペースで照射すると無駄なく脱毛を進めていけます。
ただし、セルフ脱毛サロンの場合は1~10日の短いスパンでの照射も可能です。バルジ領域をターゲットにしているSHR方式もしくはHHR方式は、毛周期に関係なく脱毛効果を得られます。とはいえ、頻繁に通うのは難しい方は、無理に短いスパンでお手入れしなくても問題はありません。
セルフ脱毛器のやり方
ここからは具体的に、セルフ脱毛器のやり方を解説します。基本的に、家庭用脱毛器とセルフ脱毛器のやり方に大きな違いはありません。詳しい操作方法は、取扱説明書やスタッフからの説明を守りましょう。
①脱毛前日もしくは当日朝までに脱毛部位の事前処理をする
②脱毛箇所を冷やす
③脱毛器の電源を入れ低出力にレベル調整する
④照射口をお肌に当てて照射する
⑤アフターケアをする
それぞれ詳しく解説するので参考にしてくださいね。
脱毛前日もしくは当日朝までに脱毛部位の事前処理をする
事前処理とは、脱毛する部分のムダ毛処理です。カミソリではなく、電気シェーバーを使って脱毛する部分のムダ毛を丁寧に処理しましょう。毛が残っていると、光が強く反応して肌トラブルを起こす恐れがあるので注意してください。
脱毛箇所を冷やす
セルフ脱毛器で照射する前に、お肌を保冷剤などでしっかり冷やすと痛みが和らぎます。ただし、セルフ脱毛器に冷却機能が付いている場合は省略しても構いません。この場合、お肌を冷やしながら照射するため痛みが軽減されます。
脱毛器の電源を入れ低いレベルに調整する
脱毛器の電源を入れた後は、照射レベルを調整します。最初は、照射レベルを低く調整しておきましょう。高い出力で照射してしまうと、火傷などの原因になります。
「慣れているから」「毛が減ってきたから」という方も、低いレベルから徐々にレベルを上げてください。お肌の状態は常に同じとは限らず、敏感なときもあるためです。
安全に脱毛するためにも、毎回同じように低いレベルから徐々に上げていくことを忘れずに行いましょう。
照射口をお肌に当てて照射する
光が出る照射口を脱毛するお肌に当てて照射しましょう。照射方法は、毎回自分でボタンを押したり自動で照射されたりなど、脱毛器によって仕様が異なります。取扱説明書やスタッフからの説明などを確認して操作しましょう。
アフターケアをする
脱毛においてアフターケアはとても大切です。アフターケアは、冷却と保湿を忘れずに行いましょう。保冷剤などで照射後のお肌の火照りを鎮静させて、乾燥しがちなお肌へボディローションとボディクリームで水分と油分を与えます。
アフターケアを怠ると、お肌の炎症やかゆみ、乾燥などが深刻化してしまうおそれがあり危険です。肌トラブルが出ている間は脱毛も休むことになるので、入念に行ってくださいね。
スムーズにセルフ脱毛するためのポイント
最後に、セルフ脱毛器による脱毛をする上で注意してほしいポイントを解説します。セルフ脱毛をスムーズに進めるためにも覚えておきましょう。
家庭用脱毛器はサロンよりも効果は劣る場合がある
家庭用脱毛器でセルフ脱毛する場合は、脱毛サロンよりも効果が劣る場合があります。同じ光脱毛とはいえ、家庭用に出力を調整しているため全く同じ脱毛効果を得られるとは限りません。購入する際は、サロンと同じくらいの照射出力でお手入れできるものを選びましょう。
そして、高い効果を希望する方は家庭用脱毛器ではなく、業務用脱毛器を使えるセルフ脱毛サロンでの脱毛をおすすめします。
毛抜き&脱毛テープの使用を止める
セルフ脱毛器で脱毛を始めたら、毛抜きと脱毛テープの使用は止めましょう。毛を引き抜いてしまうと、毛周期が乱れてしまう恐れがあり脱毛完了までが遅くなってしまう恐れがあります。
また、毛を抜くと毛嚢炎や埋没毛といった肌トラブルを招く原因になるので早い段階で控えた方が無難です。
脱毛期間中は日焼けしないように対策する
脱毛期間中は、紫外線対策をして日焼けしないように対策しましょう。日焼け止めクリームや日傘、帽子、UV加工されている洋服などを取り入れてみてください。
ただし、照射直後はお肌が敏感になっているので日焼け止めクリームは無理に塗らず他の方法で紫外線対策すると良いでしょう。お肌の状態に合わせて負担がかからない方法を選んでくださいね。
生理中の脱毛は避ける
生理中は、お肌が普段よりも敏感になっている場合が多いため脱毛はお休みしましょう。照射すると、いつもよりも赤みが出たり炎症を起こしたりする恐れがあります。そのため、生理が終わるまでは念のため脱毛は避けておくと安心です。
ほくろやニキビのあるところは避ける
ほくろやニキビのある部分に照射すると、火傷や炎症、強い痛みを生じることがあるため避けましょう。なお、ほくろの数が多い場所にキレイに照射するためには、事前に肌色のコンシーラーやシールを貼って保護してください。
顔やVIOへの使用が禁止されている場合がある
家庭用脱毛器の場合、お顔やVIOへの使用を禁止されている場合があります。取扱説明書を確認して、使用可能の部位のみへの使用に留めましょう。
万が一、使用不可としている部位に照射して肌トラブルが起きた場合は自己責任になってしまうため注意してください。
背中などは無理せず手伝ってもらう
背中やうなじなど、自分の手が届かないときや難しいと思うときは無理せず家族やパートナー、友達などに手伝ってもらいましょう。セルフ脱毛サロンの場合は、スタッフが手伝ってくれるところもあります。また、2人まで一緒に施術室に入れるところもあるので都合のいい方法を選びましょう。
正しいやり方を守ってセルフ脱毛しよう!
セルフ脱毛器は、誰かに体を見られることなく自由に脱毛できます。忙しい方や自宅からなかなか出られない方でも、セルフ脱毛器を使うと脱毛を諦めずに済むのでおすすめです。
ただし、キレイに効率良く脱毛するためには正しいやり方で進める必要があります。家庭用脱毛器もセルフ脱毛サロンも、取扱説明書やスタッフからの説明などをしっかり確認して、適切にお手入れしていきましょう。