おしゃれやファッション、個性を出すためなど、最近ではタトゥーを楽しんでいる方が昔より増えてきたように思えます。
やけどや傷跡を隠すためにタトゥーを入れ、傷をポジティブにとらえられるようにアートを施している方も増えてきました。
タトゥーを入れる理由は人それぞれですが、脱毛をするにあたり「タトゥーの部分ってセルフ脱毛できるの?」「タトゥーに照射したらどうなるの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、タトゥーを入れている方がセルフ脱毛を行うとどのような影響があるのか、タトゥーを気にせず脱毛するにはどうしたらよいのかについて解説します。
タトゥーが入っている方がセルフ脱毛を行うリスク
タトゥーを入れている方がセルフ脱毛器(家庭用脱毛器)を使って脱毛を行うのは、結論からいうと基本的に「NG」です。
次に紹介するように、さまざまなトラブルを起こす可能性があります。
火傷や赤みなど肌トラブルが起きやすい
タトゥーの上からセルフ脱毛器をあてると、火傷したり赤みが出たりなどトラブルを起こす確率が非常に高くなります。
ほとんどのセルフ脱毛器は、メラニン色素に反応する光をあてることで毛根にダメージを与えるものです。
ご自身のムダ毛を見てもらうとわかる通り、ムダ毛は肌よりも色が濃くメラニン色素が多いため、光は肌ではなくムダ毛に集中してダメージを与えることができます。
しかしタトゥーを入れていると、光がムダ毛だけでなくタトゥーの色素にも反応してしまうため、肌トラブルが起こりやすくなるのです。
強い痛みが出やすい
セルフ脱毛器の光がタトゥーの色素にも反応するため、痛みも出やすくなります。本来ならムダ毛にしか反応しないはずの光がタトゥーにも反応するため、通常よりも多くの熱がこもって痛みを感じやすくなるのです。
また、タトゥーの染料には亜鉛や鉄などの金属が含まれているものが少なくありません。金属は熱を吸収しやすいこともあり、皮膚の下で熱がこもりって痛みを生じやすくなってしまいまいす。
タトゥーが変色したり消失したりすることがある
タトゥーを入れるときにもそこそこの痛みがあることから、「痛みくらいなら耐えられる」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、タトゥーの上からセルフ脱毛器を使うと、痛い思いをするだけでなく、タトゥーが変色したり消失したりすることもあるので注意しましょう。
セルフ脱毛器ではなくクリニックでの例ですが、誤ってタトゥーに照射され、形が変形したり色が消えたりしてトラブルが起きたケースが実際にあります。
ムダ毛をなくすためにタトゥーの美しさを損なわせるのはもったいないと思いませんか?
変色や消失はお直しによってある程度は復活させることもできますが、気に入っているタトゥーを長持ちさせたいのなら、セルフ脱毛器の使用は控えるべきです。
タトゥーがあっても脱毛サロンやクリニックへの入店はOK
タトゥーを入れていても、脱毛サロンやクリニックに入店すること自体は問題ありません。温泉やプールだと入店禁止とされていることもありますが、脱毛業界でそのような制限があることは基本的にないのでご安心ください。
ただし、入店できた=施術して貰えるとは限らないので要注意です。施術してもらえるかどうかは、タトゥーの範囲や状態、ムダ毛の量などを見て判断されます。
ちなみに、一般的にタトゥーの部分は避けて施術することがほとんどです。タトゥーから5cm以上離せば施術OKなど、脱毛サロンやクリニックによって基準が定められています。
セルフ脱毛ではなく脱毛サロンやクリニックでの脱毛を考えている方は、どこまで施術してもらえるのかをあらかじめ確認しておくと安心です。
基本的にタトゥー部分のセルフ脱毛はできない
タトゥーが入っている部分のセルフ脱毛は、やけどや痛みなどのリスクが高いためできません。
セルフ脱毛器の説明書にも「タトゥー(刺青)をしている部位には使用しないでください」と書かれていることがほとんどです。タトゥーだけでなく、アートメイクをしている部分もセルフ脱毛器は使用できません。
脱毛サロンやクリニックでも断られるケースが多い
セルフ脱毛器は、脱毛サロンよりも出力が抑えられて作られています。しかし、出力が抑えられているセルフ脱毛器でさえ、タトゥーがある部分には照射できません。
より高い出力で照射していく脱毛サロンやクリニックは、当然のごとくタトゥーへの照射はできないことが基本です。
どうしてもムダ毛が気になるのなら、タトゥーを入れる前に脱毛を終わらせてしまうのが一番よいと考えられます。
すでに入れてしまっている場合は、セルフ脱毛器を使ったり脱毛サロンやクリニックに通ったりするのではなく、違う方法でムダ毛を目立たなくさせる方法を考えましょう。
タトゥー周辺のムダ毛なら対応できることも
タトゥーの上から照射することはできませんが、周辺に生えているムダ毛ならセルフ脱毛器で対応できることがあります。
脱毛サロンやクリニックではタトゥーが入っている部分から5cm程度離れていれば施術してもらえることが多いため、セルフ脱毛器を使用する場合も同様に十分な距離をあけてから照射するようにしてください。
なお、照射する場合は念のためタトゥーを保護シールなどで覆ってから照射しましょう。
どうしてもタトゥーがある部分の脱毛をしたいならニードル脱毛
タトゥーの周りではなく、タトゥーがある場所から生えているムダ毛をどうにかしたい方も多いかと思います。
毎日のように自己処理をするのが面倒だけどセルフ脱毛もできずに困っているという方は、ニードル脱毛を検討してみてはいかがでしょうか。
ニードル脱毛とは、細い針を毛穴に刺して電気を流し、毛根を破壊する脱毛方法です。メラニン色素にはまったく反応しないため、タトゥーがある部位も問題なく脱毛できます。
光脱毛やレーザー脱毛より痛みはどうしても出やすい方法ですが、タトゥーの上からでもできる唯一の脱毛法です。ニードル脱毛はクリニックで受けられますので、気になる方はクリニックへ相談してみてください。
タトゥー部分の自己処理をセルフで行う方法
タトゥーがあると、セルフ脱毛はもちろん、脱毛サロンやクリニックでのお手入れも基本的にはできません。しかし、ムダ毛が生えているのはどうしても気になってしまいますよね。
ニードル脱毛するのも一つの方法ですが、もっと手軽にムダ毛を目立たなくする方法もあります。
カミソリ・電気シェーバー
定番の自己処理ですが、カミソリや電気シェーバーを使えば簡単に目立たなくすることが可能です。
カミソリは皮膚を傷つけてしまうこともあるので、できれば電気シェーバーを使うようにしましょう。一時的な除毛しかできませんが、すぐにでもムダ毛を目立たなくしたい方にはおすすめの方法です。
除毛クリーム
除毛クリームは、塗って洗い流すだけでムダ毛を根元から取り除けます。ツルツルの状態が1週間ほど長持ちするほか、毛先がチクチクしないことが大きな特徴です。
顔やVIOには使えないものもあるので、購入するときは使用できる範囲をよく確認するようにしましょう。
脱毛ワックス
脱毛ワックスは、ワックスにムダ毛を絡ませて引き抜く脱毛方法です。こちらは毛根からムダ毛を引き抜くため、ツルツルの状態が2~3週間ほど長持ちします。
時間が経つとまた生えてきてしまいますが、自宅で行える自己処理のなかではもっともツルツルの期間が長持ちする方法です。
ただし、タトゥーを入れた直後のお肌はとても敏感なので、脱毛ワックスを使う場合は1か月程度はあけるようにしましょう。
もしもセルフ脱毛でタトゥーに異常が起きたら?
気をつけていても、うっかりタトゥーに光が当たってしまうこともあるかと思います。
とくに異常がなければ問題ないのですが、やけどや赤み、色の消失などトラブルが起きた場合は早めに対処しましょう。
タトゥーを入れたお店に相談する
セルフ脱毛器の使用によってタトゥーが変色したり消失してしまったりした場合は、タトゥーを入れたお店に経緯を話して対処してもらえないか相談してみてください。
お店側の都合ではないため料金は別途必要になりますが、うまくリメイクしてもらえる可能性があります。
トラブルが起きている場合は皮膚科を受診する
明らかに皮膚がヒリヒリしていたり赤みが出ている場合は、皮膚科を受診しましょう。やけどを放置していると、水ぶくれができたり雑菌が繁殖して皮膚トラブルを起こしたりすることがあります。
タトゥーの見た目にも影響を及ぼす可能性があるため、早めの対処がとても大切です。
まとめ
タトゥーを入れている部分にセルフ脱毛器を使うことは原則できません。やけどや痛みなどを伴うだけでなく、せっかく入れたタトゥーが変色したり消えてしまったりすることがあります。
脱毛サロンやクリニックでもタトゥー部分の照射は行っていない場合がほとんどです。ニードル脱毛はタトゥーがあっても問題なく受けられるため、どうしても脱毛したい方はニードル脱毛を検討してみるとよいでしょう。