近年、ファッションの一部としてタトゥーを入れている方はめずらしくなくなってきています。ただし、タトゥーを入れていることで、セルフ脱毛をはじめとする光脱毛やレーザー脱毛では少し支障が出てしまうのは事実です。
とはいえ、タトゥーを入れている方は脱毛できないということではありません。もちろん、タトゥーを入れている部分以外は通常通り脱毛可能です。
今回は、タトゥーを入れている方もセルフ脱毛の方法などについて解説します。
セルフ脱毛はタトゥー部分に照射できない
結論から言うと、タトゥーを入れている部分にはセルフ脱毛器の光を照射できません。セルフ脱毛器の光は、メラニン色素に反応して毛根にある発毛組織に熱ダメージを与えます。
メラニン色素の濃い、タトゥーやほくろ、シミ、あざ、日焼けして黒くなった肌などにも反応してしまうため強い痛みや刺激、熱さを感じやすく危険です。
基本的に、セルフ脱毛器は色素の濃い部分には照射できないと認識しておきましょう。
セルフ脱毛サロンもNGとしている
プロ仕様の光脱毛器でセルフ脱毛できるところが魅力的なセルフ脱毛サロンも、タトゥーの入っている部分への施術を禁止しています。
例えば、セルフ脱毛サロン ハイジの場合は以下のとおりです。
引用元：セルフ脱毛サロン ハイジ｜よくある質問より
お客様の安全を優先して、少しでも危険を伴う行為は基本的にはNGとしています。
また、タトゥーのある部分への施術を禁止しているのはセルフ脱毛サロンだけではなく、通常の脱毛サロンにおいても同様です。
タトゥーの入っている部分に照射できない2つの理由
ここからは、具体的になぜタトゥーの入っている部分に照射できないのか解説します。なお、脱毛サロンやクリニックにおいても同じ理由で施術を断られるケースがほとんどです。
タトゥーが入っている方は、よく理解した上で脱毛しましょう。
理由1．火傷などのリスクが高い
タトゥーの入ってる部分に照射できない主な理由は、火傷や水ぶくれなどのリスクが高いことです。
特に、IPL方式の家庭用脱毛器はムダ毛だけではなく、タトゥーを始めとする色素の濃い部分に対して強く光が反応するため、熱さや痛みを感じやすくなります。
高温のダメージによって、火傷や火傷に伴う水ぶくれなどの症状を起こしてしまう恐れがあるため照射できません。
理由2．タトゥーが変色や脱色する恐れがある
タトゥーの入っている部分に照射すると、変色や脱色してしまう恐れがあります。例えば、照射による火傷でかさぶたができた場合です。
かさぶたが剥がれた後、タトゥーの色素も一緒に抜けてしまう可能性はゼロではありません。また、タトゥーの着色料の成分はさまざまあるため、照射が原因で変色や脱色することもあるでしょう。
変色や脱色すると、せっかく入れたタトゥーのデザインが崩れてしまう恐れがあるため照射は避けるべきです。
セルフ脱毛する際はタトゥーから間隔を空けて照射するのがベスト
タトゥーがあるからといって、セルフ脱毛できないわけではありません。とはいえ、肌の安全とタトゥーの変色や脱色を防ぐためには照射時に注意することがあります。
それは、タトゥーから間隔を空けて照射することです。脱毛サロンにおいても、5～10cm程度間隔を空けて照射するという対応をとっている店舗もあります。同じ光脱毛であるセルフ脱毛においても、同じように対応すると良いでしょう。
ただし、タトゥーの大きさや入れている場所などによっては、照射を避けた方がいい場合もあります。脱毛サロンにおいても、実際にタトゥーを見てから照射できるか判断するほどです。間隔を空けて照射するのも難しい部位は、避けた方がよいでしょう。
セルフ脱毛の場合、全てが自己責任になります。タトゥー周辺の脱毛を希望する際は、脱毛サロンの基準を参考にして十分に間隔を空けて照射しましょう。
間隔を空けても不安なら保護シールで隠そう
なかには、タトゥーから間隔を空けても不安が残る方もいるでしょう。そんなときは、ほくろなどに使う保護シールを貼ってタトゥーを隠しましょう。脱毛サロンにおいても、保護シールを使った施術はめずらしくありません。
セルフ脱毛で使う保護シールは、100円ショップや文房具店で買える白い丸シールがおすすめです。大きさもさまざまなものが販売されているため、タトゥーの大きさや隠したい範囲に合わせて選んでみましょう。
貼る際は、タトゥーの色素が表に出てこないようにしっかり隠すことを心がけてください。
どうしてもタトゥー部分の脱毛を希望するならクリニックへ相談を
セルフ脱毛器の光を照射できないとはいえ、タトゥーの部分に生えているムダ毛をそのままにしておくのは気になってしまう方は少なくないでしょう。
どうしてもタトゥーの部分のムダ毛を脱毛したい場合は、クリニックのみで受けられるニードル脱毛であれば、タトゥー部分に生えているムダ毛も脱毛できるので検討してみましょう。
ニードル脱毛は、専用の針を毛穴に差し込み電流を流して毛根にある発毛組織を破壊する脱毛方法です。光脱毛やレーザー脱毛と異なり、メラニン色素に関係なく脱毛できるため、タトゥーやほくろ、乳首などの脱毛に利用できます。
ただし、毛穴に針を差し込み電流を流すため、光脱毛やレーザー脱毛に比べて痛みが強くなるため注意が必要です。
料金は時間単位での契約になり、5分で1,000～3,000円程度が相場となります。細かい金額はクリニックによって異なるため確認しましょう。
ニードル脱毛する範囲やムダ毛の本数などによっては金額が高額になるだけでなく、感染症検査や針代なども別途支払うことになるため、予算が少ない方は注意してください。
セルフ脱毛とニードル脱毛の併用もおすすめ！
タトゥー以外の部位はセルフ脱毛でお手入れすれば、大幅に費用を抑えることができるのでおすすめです。
そもそも、ニードル脱毛は広範囲の施術には向いていません。デリケートゾーンの粘膜部分や乳輪、ほくろ、あざ、色素の抜けてしまった白髪など、光やレーザーを照射できない部分にピンポイントで利用するのが一般的です。
そのため、セルフ脱毛サロンや家庭用脱毛器で対応できる部分は自分で照射してしまい、残ったタトゥーの周辺のムダ毛はニードル脱毛すると良いでしょう。
ニードル脱毛以外であれば自己処理でムダ毛ケアする
ニードル脱毛は痛みが強く費用も高額になるため、なかには避けたい方や抵抗のある方もいるでしょう。そんなときは、タトゥー周辺のムダ毛は自己処理でケアすることをおすすめします。自己処理であれば、タトゥ周辺のムダ毛ケアも問題なく行えます。
自己処理は、カミソリや電気シェーバーによるシェービングや、除毛クリーム、ブラジリアンワックスなど、お好みの方法で構いません。処理する頻度や痛み、肌状態などから、その都度自己処理方法を選択しましょう。
まとめ
タトゥーを入れていても、間隔を空けて照射すればセルフ脱毛できます。不安な場合は、ほくろなどに使う保護シールで色素が表に出てこないように隠しましょう。光が反応しなくなるため、安全性が高まります。
タトゥーを入れている部分や照射できない範囲に生えているムダ毛に関しては、クリニックのニードル脱毛なら対応可能です。ただし、痛みが強く費用も高額になりがちなので、抵抗がある方は、電気シェーバーなどで自己処理すると良いでしょう。