毛抜きを使ったムダ毛処理は手軽に行えるため、多くの方が毛抜きでお手入れしたことがあるのではないでしょうか。
「毛抜きを使い続けたら効果がある?」「毛抜きで毛根が死ぬって本当?」と、毛抜きに脱毛効果を期待して使っている方もいるかもしれません。はたして毛抜きに脱毛効果はあるのでしょうか。
今回は毛抜きの効果やメリット・デメリット、お肌に負担をかけない正しい使い方を解説します。
毛抜きを使い続けると脱毛効果がある?
毛抜きは毛根から引き抜けるため、なんとなくお手入れを続けていればこのままムダ毛が生えてこなくなるのでは、と思いますよね。
残念ながら毛抜きには、限られた効果しかありません。
毛抜きを使っても毛根の働きは変わらない
きれいに毛根から引き抜いたとしても、毛穴の奥にはムダ毛を作り出すための細胞が残っています。この細胞が残っている限り、どんなに毛抜きを使っても生えてこなくなることはありません。
根元から抜けるのでカミソリよりもツルツルの状態は長く続きますが、時間が経てばまた元通り生えてくるものです。
脱毛サロンのような効果は期待できない
時間が経てばまた生えてくることからも分かるとおり、毛抜きに脱毛サロンのような効果は期待できません。
脱毛サロンは、光を照射して毛根にダメージを与えることで生えにくくしていくものです。しかし毛抜きは、毛根には一切ダメージを与えないため、繰り返し使ってもムダ毛は元通り生えてきます。
なぜ毛抜きを使うと脱毛効果があるように感じるの?
脱毛効果はないと言われても、毛抜きを使い続けていると毛量が減ったように感じることもあるでしょう。
ムダ毛が減ったように感じる理由としては、次の2つが挙げられます。
頻繁に毛抜きを使うことで毛母細胞がダメージを受けている
毛母細胞とは、毛根に存在する組織です。細胞分裂をくり返すことで、ムダ毛が押し出されるように伸びていきます。基本的にいくら毛抜きを使っても毛母細胞がダメージを受けることはありません。
しかし、何らかの原因で毛母細胞がダメージを受ければ、ムダ毛が生えにくくなる可能性はあります。
加齢に伴って毛母細胞の働きが落ちている
年を重ねるにつれて、髪の毛のボリュームに悩まされるようになる方は多いですよね。ムダ毛も同じで、加齢によって生えにくくなることがあります。
これは、ムダ毛の成長に必要不可欠な毛母細胞の働きが落ちていくためです。
毛抜きでお手入れするメリット
毛抜きでいくらお手入れをしても、ムダ毛を生えてこなくすることはできません。しかし、毛抜きを使ってお手入れしている方はとても多いものです。
脱毛はできないものの、毛抜きでのお手入れにはさまざまなメリットがあります。
毛先がチクチクしない
根元からムダ毛を引き抜くため、カミソリや電気シェーバーを使ったときのように毛先がチクチクしません。一時的ではあるものの、お肌をツルツルの状態にできます。
誰かと体が触れたときに相手を不快にさせることもないでしょう。下着からムダ毛が飛び出してくるのも避けられます。
お金があまりかからない
毛抜きは、100円均一でも購入できるアイテムです。
一度購入してしまえば何年も使えるため、コスパのよさはピカイチだと言えます。
カミソリでお手入れするより長持ちする
毛抜きは根元から引き抜いていくため、ほかの方法と比べるとツルツルの状態が長持ちしやすいことが特徴です。
ムダ毛が再生するまでに時間がかかるため、カミソリや電気シェーバーのように毎日お手入れをする必要はありません。
毛抜きでお手入れするデメリット
毛抜きは簡単にできるムダ毛のお手入れ方法ですが、どちらかといえばメリットよりデメリットのほうが大きいでしょう。
時間がかかる
毛抜きでのお手入れは、とにかく時間がかかります。1本1本目で見ながら抜いていくため、腕や脚全体をお手入れしようとすると何十分、何時間と時間がかかってしまうのです。
どんなに時間をかけて丁寧に抜いても、1週間もすればまた生えてくるため、時間の使い方として効率がよいとは決して言えません。
肌トラブルを起こすことがある
毛抜きでのお手入れを続けていると、埋もれ毛や毛嚢炎などのトラブルが起きやすくなります。
埋もれ毛とは、ムダ毛が皮膚の表面に埋もれている状態、毛嚢炎は毛穴から細菌が感染しておこる感染症のことです。毛穴が黒ずむ色素沈着が見られることもあります。
脱毛効果はない
毛抜きに脱毛効果はありません。お肌が一時的にきれいになるのは間違いありませんが、時間が経つとまた元通り生えてくるので注意しましょう。
どれだけ毛抜きでのお手入れを継続して行っても、ムダ毛の本数を減らすことはできません。
毛抜きの正しい使い方
長期間にわたり使い続けることで埋もれ毛や毛嚢炎、色素沈着などのリスクがある毛抜き。とはいえ、ささっとムダ毛のお手入れをするのには欠かせないアイテムですよね。
使用する場合は、できるだけお肌に負担を与えないように注意しましょう。
①毛抜きは消毒しておく
面倒に思うかもしれませんが、毛抜きは使う前に必ず消毒をしてください。アルコールで拭くか、熱湯に入れて5分ほどつけておきましょう。
目に見える汚れがついていなくても、毛抜きには雑菌がついている可能性があります。雑菌が毛穴に侵入すると肌トラブルの原因になるため、消毒を行う習慣をつけましょう。
②お手入れ部位にホットタオルを当てる
ホットタオルでお手入れ部位を温めておくと、毛穴が開くためムダ毛を抜きやすくなります。するっと抜けるようになるので、お肌をむりやり引っ張って負担をかける心配がありません。
塗らした後よく絞ったタオルを600Wの電子レンジで30~60秒温めればホットタオルができあがります。
③毛が生えている方向に引き抜く
ムダ毛をよく見ると、流れがあることに気がつくでしょう。毛先が向いているほうに向かって毛抜きで引っ張れば、大きな負担をかけずに抜けます。
むりに引っ張ると炎症を起こしたり色素沈着ができたりするので、できるだけ力を入れずに抜くことが大切です。
④毛抜きを使った後は冷水で冷やす
毛抜きでのお手入れが終わったら、患部を冷却します。冷水で塗らしたタオルを当てて、毛穴を引き締めてあげてください。
そうすることで、雑菌が毛穴から侵入するのを防げます。
お肌に優しいお手入れをしたいなら脱毛がおすすめ!
毛抜きはとても便利なアイテムですが、お肌のことを考えるなら長期の使用はおすすめできません。また、お手入れにかなりの時間がかかるため、毛抜きを一生使っていくのも現実的ではないでしょう。
お肌に優しく、さらに自己処理から解放されたいと思っている方には、脱毛がおすすめです。
自己処理から解放される
脱毛サロンやクリニックで受けられる脱毛は、毛根にダメージ与えてムダ毛が生えづらい環境を作ります。
すぐにツルツルにすることは難しいですが、脱毛サロンなら12回程度、クリニックなら5回程度通うことで自己処理がほとんどいらない状態にすることが可能です。
自己処理が面倒、時間がもったいないと感じる方は、脱毛を検討してみましょう。
肌トラブルの心配が少ない
脱毛サロンやクリニックでの施術も、埋没毛や毛嚢炎などのリスクがゼロというわけではありません。
ただし、清潔な環境下で行われる脱毛サロンやクリニックでの脱毛と比べると、毛抜きのほうがリスクは高いと言えます。
毛嚢炎になると跡が残り、お肌がブツブツに見えることもあるため、リスクを考えるのなら毛抜きは使わないに越したことはありません。
美肌を目指せる
脱毛に使われているフラッシュやレーザーには、シミや毛穴の黒ずみに働きかけたり、ハリをもたらしたりする効果があるものがあります。
脱毛をしながら美肌を目指せるため、キレイを同時に叶えることが可能です。
まとめ
毛抜きに脱毛効果はありません。根元から引き抜くためツルツルの状態は長持ちしますが、どれだけお手入れを続けてもムダ毛の本数そのものを減らすことはできないので注意しましょう。
毛抜きは簡単にムダ毛のお手入れができますが、使い続けることで埋没毛や毛嚢炎などになる可能性があります。
自己処理の頻度を減らし、お肌に優しいお手入れをしたい方は、毛抜きを使い続けるのではなく脱毛に通うことも視野に入れてみてはいかがでしょうか。